ドント

サイボーグのドントのレビュー・感想・評価

サイボーグ(1989年製作の映画)
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 1989年。ヴァンダムが世紀末世界で疫病の治療法を抱えたサイボーグを助けて殴る蹴るしたり逃げたり復活したりする。キャノンフィルムズのアクション、はじまって数分で見るからに低予算。「よしわかった! 心得た!」と腹を決めて観たもののそれを下回るゆるゆる映画だった。
 ヴァンダムはまだ若く虎のようでセクシーではある。しかしアクションの撮り方がへたっぴでユルい。世紀末世界の作りも尋常でなく甘くて、筋肉モリモリの敵たちも「ムーヴ!(行け!)」とか「ヴガァー」「ムヴーッ」「アーッ」としか言わないし動きもモッサリ。
 さらに常識外れの引き延ばしシーンや回想やスローが頻発して、特に気を失った女性パートナーを抱えてマンホールの中へ逃げるくだりなど、ヴァンダムも延々モタモタしてるし悪党たちも何故か延々追いつかず、観ているものが信じられなくて「えっ……ホント?」と思わず独り言が出た。
 西部劇とかキリストの復活とかそういう要素も見て取れる。取れるが、あまりにもフニャフニャな映画でそれどころではない。どんどん優しい気持ちになっていく。よかった点としては敵のボスが強そうで実際強かったことと、下水道でのスーパーヴァンダミング待機でメッチャ笑ったことであろうか。あとは、まぁ……特に……。
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