1942年、英軍ブランブル伍長（フランチョット・トーン）は北アフリカで単身で敗走しホテルに逃げ込むが、そこにロンメル将軍（エリッヒ・フォン・シュトロハイム）一行がやってくる。ブランブルは給仕に成りすまし、メイドのムーシュ（アン・バクスター）の協力を得て、ドイツの補給物資の隠し場所を探り始める。
ビリー・ワイルダー監督の初期の作品なんだけど、さすがに面白い。
砂漠の中の一軒のホテルを舞台にスパイ活劇が展開する。
成りすましに味方との密談、謎解きに逃走劇とテンポのいい展開は飽きることがない。
ただ、活劇としての面白さとは裏腹に、ラストはあまりに切ない。
娯楽作で、これだけ戦争の無残さを感じさせる必要あるの？ってくらい。
出演陣は「戦艦バウンティ号の叛乱」のフランチョット・トーンに、「恐怖の報酬」のペーター・ファン・アイク、「大いなる幻影」「サンセット大通り」の重鎮にして怪優エリッヒ・フォン・シュトロハイムに、「大平原」「誰が為に鐘は鳴る」のエイキム・タミロフとクセ者ばかり。
「廃墟の群盗」の時と同じで、アン・バクスターの清潔な美しさは、砂漠には不釣り合い！笑
