バロック末期といえばよろしいんでしょうか。バロックとは、歪な真珠=バロッコでございます。本作も歪です。歪んでおります。そして監督の感性があまりにも描かれる時代、およびテーマ?にマッチングしていると感じられてしまうのです。これ、オスカーじゃないでしょうよ。
例えて言うなら、『少年』とか『幇間』とか書いてた谷崎潤一郎が『細雪』を書いてしまうような(違うかな)。ロケーションよし、室内装飾よし、衣装よし、芝居よし。堂々たるものです。
鳩撃ちのシーンなんかもう圧巻。『ディアハンター』でクリストファー・ウォーケンがワイン溢すの思い出しましたわ。気合の入った文芸作品、とひとまずはいえるんだけど、いや、違う、文芸作品とかじゃない、これ、ほんま、すごい。
最近映画はなに見てもつまらないなぁと思っていた矢先に、コレでした。すごいわ。レイチェル・ワイズ、すごいわ。エマ・ストーン、すごいわ。でもオリヴィア・コールマン、一番すごい。
胸掻きむしられる。
震えましたわ。。。