アランスミシー

白い鳩のアランスミシーのレビュー・感想・評価

白い鳩(1960年製作の映画)
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ヴラーチルの長編デビュー作
撮影アレクセイゲルマンとかパラジャーノフ映画のユーリークリメンコなのね!
あの手持ち&広角レンズめっちゃ似てると思ったらまさかの

巨大物&廃墟恐怖症の自分にとってロケーションがスリル満点で最高

チェコ・ソ連・中国・台湾・ブラジル・アフリカ映画に見られるこの子供が大人社会に当たり前に馴染んでなんのツッコミもなく仕事してる感じなんか好き。
一緒には過ごしたくないけど、映画で見るだらしない大人って良いよね


戦後不況により、他者からの愛を失った結果、モノへの依存性と所有欲でしかその行き場の無い感情を満たせなくなった哀れな人々。
果たして彼らは自らが他者を愛する事による心の充足感を再び取り戻せるのか。

《ワーニャ》
母を失って以来、ハトマニアに傾向しハトを所有すればする程、失う事への恐怖に駆られていく主人公だが、かつて大切にしていた母親と同じくらい大切なハトの喪失体験を再び経験する事で、かつての挑戦志向(分け合う心)を取り戻す。