このレビューはネタバレを含みます
U-NEXTでケリー・ライカート監督の作品を初鑑賞。こういうロードムービーも悪くないわね。『俺たちに明日はない』を彷彿させる物語だが、全体的に脱力していて行き当たりばったりの惨めさがにじみ出ている。逃避行の理由が欲しかっただけで、何も起きておらず、変わっていなかったことに愕然とするのもよくわかるわ。『俺たちに明日はない』でボニーが平穏な日常の夢を語るクライドに幻滅する気持ちが今ならよくわかる。非日常に飛び込んだと思いきや、変わらぬ街並みと日常的な自分。これは斬新なロードムービーだ。