ゆめちん

シェイプ・オブ・ウォーターのゆめちんのレビュー・感想・評価

4.0
シェイプ・オブ・ウォーター(THE SHAPE OF WATER)

1962年のアメリカ、政府の秘密機関で清掃係として働くイライザ(サリー・ホーキンス)が密かに運び込まれた不思議な生き物を見てしまう事から展開します。

全体的にレトロでディール色(青と緑の中間色)を中心とした、洒落た色使いの描写は水を象徴し、とてもきれいに映ります。

不思議な世界観なんですが言葉を持たない2人が心で通じ合っていくに連れ、ディール色中心の描写にまるで血が通っていくように、イライザが徐々に赤い靴、赤いカチューシャ、赤い帽子、赤い服を身につけていく魅せ方は魅了されます。

幼い頃川で捨てられていたイライザが、最後は傷がエラになって川に戻っていくシーンは音楽の相乗効果もあり美しすぎるし、そのままエンドロールへ入っていく感じはもうたまりません。

最後の"姿は見えなくても愛を感じることはできる"というナレーションから"the shape of water"(水の形)は形のないものつまり"愛"を意味していることが分かります。
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