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デトロイトのfukoのレビュー・感想・評価

デトロイト(2017年製作の映画)
3.6
あまりにも惨すぎる。

1964年公民権法成立後。それまでは非暴力主義を貫き人種差別に立ち向かっていた黒人だが、公民権を獲得しても尚改善しない自分達に向けられる社会の不条理に怒りを抑えきれなくなる。そして黒人の運動は都市部を中心に過激になっていく(「ブラックパワー」)。

依然として根深く残る人種差別意識が剥き出しになり、人として善悪の区別もつかなくなっている白人たち。黒人への惨い扱いを続け、罪の意識も当然のごとく持たない。

こんなの、暴動が起きて当然と思ってしまうけれど、結局、暴力じゃ何も解決しないんだよな。このことは、公民権法成立から60年経ってもなお、既存の人種差別意識からうまれる暴力事件は後を絶っていないことからも自明の事実である。
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