映画としての弱さしか感じない
原作も映画のように「何だかよく分からないまま終わってしまった・・」と思わせるような内容なのかもしれない。
弱い印象の筆頭はヒロイン。これが若手一線級のメリハリつけられる女優であれば一つの見どころにはなったかもしれない。
胸をはだけるラブシーンという制約が女優の選択肢を狭めたのかなと邪推したりするが、逆に製作陣の望んだのは彼女のもつ「普通っぽい線の細さ」だったというのであればぴたり適合していたことになるのだろう。
キャストで光っていたのは意外にも草刈民代。ふらふらクラゲのように漂いながら男にかわるがわる世話を焼かせるだらしない女役がいい具合にはまっていた。
こんな女を原作者は実際に知っていたに違いない。
ラストの匂わせ場面は「蛙の子は蛙」、あの母親の子である息子も・・・というところだろうが、ヒロインはまぁしょーがないなぁという顔で受け入れるような雰囲気。でもそんな穏やかに済む話ではないだろ? と個人的には納得できないエンド。
つまりは「何だかよく分からないまま終わってしまった」生煮え作品だったということですね。
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