鍋レモン

奥深い水の中での鍋レモンのレビュー・感想・評価

奥深い水の中で(2016年製作の映画)
3.2
⚪概要とあらすじ
ショートフィルム。

秘密を共有する三人の登場人物。彼らの関係は同じ過去によって緊密に結ばれていた...。

⚪感想
不思議で寂しい作品。

人間はイラストって分かるけど、周りの物は本物のような、写真のような、イラストような中間な存在だった。

片割れ。

本当は2人であったはずなのに自分だけが生きて生まれてきた。
実際に知ったら心の埋まらなさを感じたりするのだろうか。
私だったら片割れの方が生まれてくればよかったのにと死ぬまでずっと苦しむかもしれない。

一緒に生きていた時間。
亡骸と過ごしていた時間。
覚えていなくても違うベクトルで覚えているんだろうなって思う。

女性が亡骸を動かしているシーンが暗くて悲しいけど好きだった。

好き嫌いが分かれそうだけどメッセージ性があって心動かされる作品。



⚪以下ネタバレ



主人公3人には共通した境遇があり、それは、出産の時に自分は生まれ、片割れの命は亡くなってしまったこと。

それぞれの今ある状況がそこへとたどり着く気がする。潜ることや空虚感、運命の人。
潜ることは羊水を表しているように思えるし、空虚感は片割れを失ったこと、運命の人は片割れのような存在。

⚪鑑賞
YouTubeで鑑賞。
鍋レモン

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