鍋レモン

アバウト・タイム 愛おしい時間についての鍋レモンのレビュー・感想・評価

3.7
⚪概要とあらすじ
「ラブ・アクチュアリー」のリチャード・カーティス監督が、タイムトラベルを繰り返す青年が本当の愛や幸せとは何かに気づく姿を描いたロマンティックコメディ。

イギリス南西部に住む青年ティムは自分に自信がなく、ずっと恋人ができずにいた。21歳の誕生日に、一家に生まれた男たちにはタイムトラベル能力があることを父親から知らされたティムは、恋人を得るためタイムトラベルを繰り返すようになり、やがて魅力的な女性メアリーと出会う。しかし、タイムトラベルが引き起こした不運によって、その出会いがなかったことになってしまい、再び時間をやり直したティムはなんとか彼女の愛を勝ち取るが……。

⚪キャッチコピーとセリフ
“今日を生きることが好きになる。”

「我が家の男はどういう訳だか奇妙な能力を持ち合わせているんだ」

⚪感想
恋愛よりも家族愛を強めのタイムトラベル有りのSF作品。

前から見たくて楽しみにしていたけど思っていたのと違った。『バタフライ・エフェクト』を想像していたので思っていたよりも比重が恋愛よりも家族愛と日常の大切さって感じ。

暗いところで拳を握り戻りたい時間を想像という簡単なタイムトラベル方法。人を殺したり金儲けを考えると良い結末にはならないのでシンプルに使うしかないらしい。
子供が生まれるタイミングでのタイムトラベルにも問題点が。

タイムトラベルについてあまり多く語らないのでそれによる辻褄の合わなさは少ない方?
タイムトラベルした時に彼が元々いた世界は消えるのかどうか。
ティムは過去を変えたあとは元の時間軸に戻れるか。パーンによってはそのまま過ごしてタイムトラベルを行った時間に戻っている時もあるけど妹ちゃんの時は流石に戻れないと尋常じゃない時間過ごすことになるし、ティム本人も変えたあとどんな未来になったのか分からなかったみたいだし。でもそれ使えると彼は未来というか過ごしていた時間軸、結果的に未来に行けることになってしまうな。
他の人も一緒にタイムトラベルできてしまうのも急だし説明ない。
とにかくはタイムトラベル悪いことに使わないので心は平穏。主人公のお人好しなところも関係してるかな。

このタイプの男性を演じさせるにはぴったりなドーナル・グリーソン。かっこいいより可愛いし本当にちょっと不憫なナヨナヨしてるけどやる時はやる男カッコイイ。
『ピーターラビット』や『フランク』でも似た感じだった気がするけどハリポタでの感じも好き。

ヒロインのメアリーはレイチェル・マクアダムス。
前髪短めの時めちゃくちゃ可愛い。
夫が尻に敷かれちゃうタイプなの良き。
「読書が仕事?呼吸が仕事って言っているみたい」って言われた時ブチ切れて欲しかったがメアリーはそこが良かったみたいで共感できなかった。

メアリーの親友ジョアンナ見たことある気がするなと思ったらヴァネッサ・カービーだった。低めの声良かった。

主人公の初恋の相手を演じていたのはマーゴット・ロビー。

ビル・ナイ演じる主人公のお父さんは安定感と貫禄がある。
終始登場シーンに癒された。暖かい微笑み染みる。

私的にはもっとドタバタして欲しかった。



⚪以下ネタバレ



仕返しではないけど昔振られたシャーロットに数年越しに会って2人きりでご飯に行ったけど部屋に行くのは断ったシーンに少しスッキリした。
個人的にはメアリーをティムの初恋にしてシャーロットのシナリオがなくても良かったかなって少し思ってしまったが。

ティムの妹のキットカット可愛すぎる。お兄ちゃんと家族大好きなのが伝わってくるし、あの脱力感好き。
男運が悪くて可哀想だった。彼女の未来を変えるとティムの子供が変わってしまうから結局元に戻したんだけどジョイとくっ付いて幸せそうでよかった。

ヒロイン獲得するまでにもっと四苦八苦して欲しかったところはある。
暗闇のカフェで出会って、一緒に住んでいる脚本家のハリーのためにタイムトラベルしメアリーと会った出来事が消えるもハリーを賞賛する新聞でケイト・モスの写真展を知りまたメアリーに会う、しかしメアリーには彼氏がいたので彼との出会いのパーティーまで遡り、前回の写真展で聞いたケイト・モスの魅力について語りメアリーと付き合う流れは凄く良い。伏線ではないけどタイムトラベルの要素を無駄にせず作っている感じ。

忙しかった一日をまたやり直して同僚を笑わせたり、店員さんとコミュニケーションを取ったり、建物の美しさを感じたり、電車の隣の席の男性の音漏れ音楽を楽しんだり、奥さんと楽しんだりしていたシーンが良かった。

子供が生まれたあとに父親に会いに行くと子供が変わってしまう可能性があることが問題なのにティムとお父さんが過去に戻って散歩するのは感動するけど「子供が産まれる前に戻る」っていう事柄が問題点となっているのにそれをしてしまうのがちょっと微妙な気がする。人に合わなければ大丈夫ならティムは別にまた父さんに会いに行けるじゃないかと。これからはそこまでのリスクは犯さないということかもしれないが。

⚪以下ストーリー(Wikipediaから引用)
ティム・レイク(ドーナル・グリーソン)はイギリスのコーンウォールに住む若い青年である。父(ビル・ナイ)、母(リンゼイ・ダンカン)、いつも上の空の叔父デズモンド(リチャード・コーデリー(英語版))、自由奔放な妹キャサリン(キットカット)(リディア・ウィルソン(英語版))と暮らす。21才になった時、父から一族の男にはタイムトラベルの能力があると告げられる。ただし自分の過去にしか行くことはできない。金儲けではなく理想の人生を送るために能力を使えと忠告され、恋愛のために使おうとティムは思う。

その夏、キットカットの友達のシャーロット(マーゴット・ロビー)が夏休みを過ごしに2ヶ月滞在する。ティムはすぐに恋に落ち、最後の日に告白するが、シャーロットは最後の日まで待つべきではなかったと言い、もっと早く告白してくれていたら付き合ったかもしれないと言う。ティムは時間をさかのぼり、夏休みの途中でシャーロットに告白する。だがシャーロットは、最後の日まで待てばつきあう気になるかもしれないと言う。しかしシャーロットにはその気がない事を知り、時間旅行をしても気が変わることはないと悟る。

夏が過ぎ、ティムはロンドンに出て弁護士として働き始める。父の知り合いで人間嫌いの脚本家ハリー(トム・ホランダー)の家に住まわせてもらい、家と職場を往復する代わり映えのない生活を送っていた。ある夜、友人のジェイと暗闇を売り物にするレストランに行き、出版社で働くアメリカ人女性のメアリー(レイチェル・マクアダムス)に出会う。互いの姿が見えない中で二人は会話が弾み、店外で改めて姿を見て一目惚れしたティムは、メアリーの電話番号を教えてもらう。ティムが帰ると、俳優が山場でセリフを忘れたために劇の初演がうまくいかなかったハリーが落ち込んでいる。ティムは過去に戻って俳優を助け、劇を成功させる。

ところが、ティムは携帯電話にメアリーの番号が入っていないことに気付く。レストランで過ごした時間と同じ時間帯にハリーの劇場へタイムトラベルしたため、メアリーと出会わない道を選んでしまったことを知る。メアリーがケイト・モスのファンであったことを思い出し、ケイト・モス写真展に通い詰め、ついにメアリーと再会するが、メアリーにとっては初対面で不審に思われてしまう。メアリーには恋人がいることを知り、二人が知り合ったパーティーのことを聞き出してその時と場所にタイムトラベルし、二人が出会う前にメアリーを連れ出しデートすることに成功。メアリーとの仲は深まり、一緒に暮らし始める。ティムは失敗しては過去に戻ってやり直すことを繰り返して万事うまくこなしていた。そんなある夜、ティムはシャーロットと偶然再会し、今度はシャーロットから誘われる。ティムは断り、メアリーを本当に愛していることに気付いてプロポーズする。二人は結婚、やがて娘ポージーが生まれる。ティムとメアリーは実家家族共々幸せな日々を送っていたが、妹のキットカットは不運に見舞われ、恋愛も仕事も上手くいかずポージーの一歳の誕生日に酒酔い運転で事故を起こしてしまう。

自分は家族の落ちこぼれだと嘆く妹にティムはタイムトラベルの秘密を明かし、人生をやり直せるように一緒に過去に戻って、妹がボーイフレンドのジミーに出会わないよう計らう。現在に戻り、幸せそうな妹を確認して帰宅すると、ポージーではない息子がいる。父に尋ねると「あるタイミングの精子で赤ちゃんは作られるから、少しでもズレたら違う子になってしまう。子供が生まれる前の過去にタイムトラベルをするとその子は生まれないことになる」と言う。「ポージーが生まれる前に起きたことはもう変えることはできず、ティムは結果を受け入れないといけない」と言う。ティムは妹の過去を元に戻してポージーを再び得て、メアリーと共に現在で妹の人生を手助けしようとする。キットカットはジミーと別れ、ジェイと付き合い始める。ティムとメアリーには男の子ジェフが生まれる。

ティムの父が末期の癌であることがわかる。喫煙が原因だが、ティムが生まれる前からの習慣のため、タイムトラベルでは救うことができない。父は病気のことを以前から知っており、元気な頃に戻り家族と一緒に過ごすためにタイムトラベルを繰り返していた。父は毎日を二度過ごせと言う。最初は普通に過ごし、二度目も同じように過ごせと言う。最初は緊張や不安のために世界の素晴らしさに気付かないが、二度目には楽しめると言う。ティムはこの忠告に従い、一度目で後悔した行動を二度目には改善することで仕事も友情もより良きものになっていく。亡くなった父親に会いたくなると過去に戻って一緒に過ごした。

メアリーは三人目の子供が欲しいと言う。新しい子供が産まれたら、もう二度と過去に戻って父と会うことはできなくなるため一瞬躊躇するが、父の望みは過去ではなく未来だと感じたティムはメアリーに同意する。それから何度も過去に戻り父と過ごしたが、出産直前に最後に父を訪ねて別れを告げる。二人は一緒にティムの幼い頃に戻って、浜辺で遊んだことを思い出し、涙と共に別れる。メアリーは娘のジョーを産み、日々の生活は元通りになっていく。キットカットは結婚し母親になった。今ではティムは毎日を一度だけ過ごし、二度目であるかのように楽しんで今日を生きている。

⚪鑑賞
YouTubeレンタルで鑑賞。
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