「トルコ最高裁の命により、ウィリアム・ヘイズはサグマンチラー刑務所にて、30年の懲役刑に処す」
1970年にトルコで起きた実話。麻薬密輸に失敗し、見せしめとして30年の懲役を喰らってしまったアメリカ人青年の刑務所での地獄が描かれる。
トルコに旅行に行くのが怖くなるレベルの映画だった。捕まったのは主人公の自業自得だけど、当たり前のように殴られ蹴られ、刑期は勝手な事情で延ばされ、最後には特別収容棟(たぶん精神病棟)にぶち込まれる。
彼女のスーザンが対面に来てくれた時、久々に恋人と会えた感動より女体への興奮が勝ってしまっていたのがなんともリアル…。あのペッティング面会シーンはちょっと衝撃だった。地下で囚人たちがひたすらグルグルしてる光景も忘れられそうにない。
一応最後には救いがあって良かった。ジャンプしてる時のカット、ウィリアムズのカタルシスを感じる。
以下、セリフメモ。
「サグマルチラー刑務所へよく来た。色々教えてやる。簡単だ」
「まともな弁護士はこのトルコにおらんよ。悪党だ」
「一番いいのは"深夜特急"に乗ることさ。列車じゃない。刑務所用語でな。脱獄さ」
「アメリカとトルコの関係は良くない。ニクソンが嫌っとる。ここで解決する以外にない」
「被告はハシシの不法所持により有罪と決定した。本法廷はウィリアム・ヘイズに対し、サグマルチラー刑務所での服役を判決する。刑期は4年2ヵ月」
「わしは30年も保険の仕事をしてきたのに息子も助けられん。ジーザス!!」
≪(脱獄をした)ジミーは捕まって殴られヘルニアになり、睾丸を失った。ずっと療養所にいる≫
「言いづらいが悪い知らせだ。裁判をやり直す。不法所持に不満な検事に、密輸で再審することを最高裁が認めた。前例にするのが狙いだ。君は生贄だ」
「なぜ終身刑だ!?わけを言え!あと53日で刑期満了のはずなのに…」
「豚ばかりいる国でなぜ豚を食わん…?キリストは悪人を許したが、俺は許せん。俺は憎む、あんたらを!」
「脱いでくれ…脱いでくれ…お願いだ…」
「ああ…ビリー…好きにさせてあげたいけど…できない…」
(地下でグルグル回りながら)「逆回りはまずい。トルコ人は右回りだ。左は共産主義を意味する」
「所長!ここに100ドルある。これで病院に入りたい!入りたい…」
「病院へ入れないのか?入れるって言ったじゃないか!」
≪1975年10月4日の夜、ビリーはギリシャへ入り、3週間後ケネディ空港へ着いた≫