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キシュ島の物語のRIOのレビュー・感想・評価

キシュ島の物語(1999年製作の映画)
4.0
ペルシャ湾に浮かぶキシュ島

海の存在
神の存在
人間の存在

イラン監督オムニバス
素朴なストーリー3話

☆「ギリシャ船」
ナセール・タグヴァイ

海面に散らばる漂着した段ボール
意志があるように海面をすべり絵を描く
kodakの文字とかオシャレ

海の向こう側の人の物だから
取り返しに来るのでは
考え過ぎておかしくなって
変な霊が取り憑いてしまった妻

夕暮れの船の甲板
段ボールを捨てる人影

じんわり愛情
洗われるように気持ち良いです


★「指輪」アボルファズル・ジャリリ

鉄と海
島で働きながら必死にお金を稼ぐ青年

貝殻を型に鉄を固める
その錘が下がる越しに向こうに見える海
息を呑む美しさ
単調さが最高に素晴らしい


☆「ドア」モフセン・マフマルバフ

だまし絵のような空が広がる
平面から入って立体化していく不思議な構成
透き通る空と大地のコントラスト

浮かびあがる存在
何処から来たんだろ

青と白の境界線
扉だけを背負って歩く男
郵便配達が声をかける
男は立ち止まり扉を開けて顔を出す
静かに笑える

扉をノックすると開く
そこから見える青い空間
扉をはさんで向き合う人

面白い

マフマルバフ監督は
「パンと植木鉢」も素晴らしかった



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