McGuffinマクガフィン

日本人の勲章のMcGuffinマクガフィンのレビュー・感想・評価

日本人の勲章(1955年製作の映画)
3.7
後に「荒野の七人」「大脱走」を生み出す巨匠ジョン・スタージェス監督による異色の西部劇。スーツ姿の主人公は馬にも乗らず銃も持たない。

汽車が停車!?
それだけでざわつく町。
それもそのはず。この地に汽車が停車するのは4年ぶりだった。
汽車から一人の男が降りてきた。
落ち着き払った初老の紳士、ジョン・マクリーディ(トレイシー)は頑なに片手をポケットから出さない。
よそ者に懐疑的な町人は彼のことをやたらつけ回しては嫌がらせをする。

町には長年蓋をしていた出来事があった。マクリーディは知らずに蓋を開けたのだ。

嫌な役にリー・マーヴィン、アーネスト・ボーグナイン。
最高に憎らしい役にロバート・ライアン。
事なかれ主義の保安官(ディーン・ジャガー)が留置所のベッドで昼寝してるのおかしい🤭

マクリーディの目的や過去に何があったのか気になるー!この真相がわかるまでが長くて、終盤まで引っ張るんだよね。

ホテルの支配人ピート(理解ある若者)と葬儀屋のドク(ウォルター・ブレナン)は中立的立場。おちゃらけてない、シリアスなブレナンが見られた。

戦争が生んだ憎しみ(真珠湾、バターン半島)による人種差別が引き金となったサスペンス。
戦争そのものは負の歴史で美談にはできないけれど、その中で起きた個々の人間ドラマは捨てたもんじゃないよね。そのために遥々訪ねて来たなんて泣けるじゃないか。

好きな役者さんがいっぱい出てて嬉しい。