そもそもこのストーリー自体が名作でありリメイク版も素晴らしかったし、本来これも何の非の打ち所も無いはずなのだが、出来がよいがために痛々しさもあまりに容赦なく襲ってくるため、正直辛くもあった... 誰しも視線が行きがちなジョージやレニーだけでなく周辺の登場人物たちとの関係性もじっくりと描いているので状況も立体的に把握でき、脚本を役者の演技と群像の切り取り方の妙で極限まで高めるというこの時代の映画が取りうる理想形がここには確かにある気がする。同じ年に「風と共に去りぬ」があったという事で後世に名が残る状況にはなっていないのが気の毒だが...