ノットステア

名前のノットステアのレビュー・感想・評価

名前(2018年製作の映画)
3.8
○『名前』HP
https://namae-movie.com/#story



○U-NEXT紹介文
親子のあり方や思春期の心の揺れ動きを描いたヒューマンミステリー
見どころ
うそを重ねて生きる主人公を名バイプレイヤー・津田寛治が好演。ある秘密を心に秘めた女子高生役の駒井蓮が見せる大人びた表情や激情を抑え込んだ演技に引き込まれる。
ストーリー
都会を離れ茨城に身を寄せた男・正男は、名前や身分を偽って生きていた。そんな彼の前に、見知らぬ女子高生・笑子が現れる。笑子は正男が周囲に名前を偽っていることを知りつつも、自分が何者なのか、何が目的なのかを明かさないまま正男と過ごすようになる。
ここがポイント!
直木賞作家・道尾秀介原案。監督は劇作家、脚本家、プロデューサーとしての顔を併せ持つ戸田彬弘。筒井真理子、松本穂香ら個性豊かな俳優陣が共演。



○きっかけ
映画『カラスの親指』を観たタイミングで、FILMARKSで道尾秀介という名前を検索した。
道尾秀介の『名前』っていう小説は見つけられなかった。『名前』という映画の原案を担当しているとのこと。



○感想
名前や身分を偽って生きる男の前に、男が名前を偽っていることを知っている女子高生が現れる。女子高生の目的何なのかわからないまま、男と女子高生は一緒に過ごすようになる。恋愛ではなく父と子のように。
この設定と謎だけで楽しめた。

以下、ネタバレあり














謎は解けてみるとずいぶん簡単なものに感じた。
ラストがあんまり好みでなかった。その後どうなったのか。笑子の心境に急な変化があったのか。読み取ることができなかった。
まぁ、自分から近づいたとはいえ、自分とは関係ないおっさんが、君のお父さんだよって言ってきたら気持ち悪いか。でもなー。仲良く過ごしてきた日々は関係ないのか。(怪盗グルーを観たばかりでお父さんに感情移入しすぎなのかな?僕。。。)



○あらすじ
契約書に「鈴木太郎」と署名した男。その男は周りから「吉川さん」と呼ばれている。(仕事仲間ではなく飲み仲間???)
自宅へ帰る。帰りを待っていた女に、ゴミだけ捨てさせ帰らせる。

男は「中村さん」とも呼ばれている。

男の仕事場の工場では「久保さん」と呼ばれている。妻の看病のために工場でバイトをしていることになっている。男は工場長に呼び出される。久保の妻が入院しているはずの病院に「久保」という人はいない。久保は仕事を辞めさせられることになる。
来客。見知らぬ女子高校生。女子高生は久保に「お父さん」と声をかける。女子高生はお母さんが転院したという設定で話し始める。久保はクビにならずに済む。

女子高生は男が偽名を使っていることを知っている。なぜ知っているかは話さない。
女子高生は男の自宅に向かう。

男は妻と離婚し、会社も倒産し、独りで暮らしている。
散らかった部屋を女子高生は掃除し始める。

女子高生の名は「葉山笑子」。男の本名は「中村正男」。互いに名前を教える。

笑子と中村はボーリング。飲み仲間と遭遇。子どもはいないと話していた中村(吉川)は笑子を恋人の振りさせる。

笑子は家ではいつも一人でご飯を食べている。
笑子は中村に「秘密を交換しよう。」と言う。
中村はでべそ。
笑子の母は水商売をしている。

祭り。
魚釣り。
親子のよう。

中村は同窓会に行く。別れた妻と再会することが目的。復縁を求める中村。拒絶される。
元妻にはもう別の男性がいる。

中村は位牌を出す。元妻が流産した子。

中村は笑子に連絡しようとする。着信音が家で鳴ってる。笑子は中村の家に携帯を忘れている。笑子の携帯に「お父さん」と表示されている。

自分の家で家事をする笑子。

学校では演劇部の幽霊部員。演劇部の友だちに声をかけられる。人手不足のため、次の劇に参加してほしい。

笑子は亡くなったはずの父親から届いていた手紙を見つける。
笑子は差出人の住所を訪ねる。中村を見つける。中村の周りをつけ、情報を集める。

演劇の練習。笑子の親友の彼氏が笑子に惹かれる。

笑子は親友に最低だと怒鳴りつけられる。
笑子は親友の彼氏に告白される。

演劇の練習。部長が抽象的なアドバイス。キツい言い方。口論。「本当の自分」をさらけ出せ。
逃げる笑子。

大雨びしょ濡れ。中村の家に向かう。中村をはじめて「お父さん」と呼ぶ。

笑子は中村と会ってきたこれまでのことを話す。
「演劇を観に来て欲しい」

笑子を待ちぶせしていた親友の彼氏。笑子は大きな声で辛い現状と気持ちをぶつける。

笑子の母親が笑子に父親のことを話す。
笑子は中村の元へ。
中村は元妻と流産した子どものことを話す。妻が出産直前に危険で医者から呼ばれたものの、中村は仕事を優先した。
中村は前の住人のことを調べていた。それは笑子の本当の父親で、既に病死している。
中村は笑子にお父さんは二人いると話す。

中村は笑子を学校まで送る。朝練をしている演劇部員たちに出くわす。放課後は練習に来るよう部長に言われる。顧問が中村に「お父さんですか?」と尋ねる。笑子が違うと答える。
笑子は親友とと共に校舎に向かって歩く。