キャプテンプリン

Out of Sight(英題)のキャプテンプリンのレビュー・感想・評価

Out of Sight(英題)(2010年製作の映画)
4.0
「Out of sight」
…視界の外、見えない場所。

スラングとして、
…素晴らしい!最高!という使い方も。

さて、視覚ではないものを使って世界を観るということ…「それは素敵なことだ」というのはあくまでも視野の外にいる人たち(我々)の勝手な妄想なのかもしれない。
そういう風に観測したときに、この短いアニメ映像に与えられた「Out of sight」というタイトルの秀逸さを感じられる。

実際のところ、当事者の方々はもっと遙かに現実に直面しているのだろうし、そこに空想が生まれる余地などないのかもしれない。

空想の世界であったとしても、すぐ脇では自動車が走り続けているし、命の危険がすぐそばに在り続けている。その素晴らしい空想は、同時に変えがたい現実も孕んでいることが表現されている。

彼女にとってそれは空想ではなく「現実」の一部であり、日常であることが窺える。それは一見は見えづらいことなんだろう。まさに「視覚」を以て楽しんでいる我々にとっては「Out of sight」そのものだ。