100年後の成る日や色彩漫画が出来る迄などで知られる実験映画監督荻野茂二の作品。都会の男性を三角形、田舎の女性を円形に表現した話。

音のないギャスパーノエのような作品でした。前に見た松本俊夫の色即是空が日本のギャスパーノエ、というかギャスパーノエやニコランスウィンディングレフンよりも前に派手な色彩演出をしている作品かと思いましたが、今作はそれよりも更に昔に作られているため、ある意味元祖かもしれません。モノクロのフィルムを1コマずつ加工した労力もあって、映像は刺激的だったと思います。ただまあ、今作は劇伴もSEもがなかったのでちょっと物足りなかったです。今作に音があれば、ノーマンマクラレンのような作風になったのかなとも思いました。

カラーの抽象映画。一回はみたほうがいいと思う。

なぜカラーにみえるのかは、「白黒フィルムを一コマずつ交互に赤フィルター、緑フィルターで撮影し、現像した後、一コマずつ交互に赤と緑で着色し、出来上がったフィルムを通常の2倍の速さ（荻野の記述によると28fps乃至32fps）で映すと、色彩（多色）が現出する。」（作品解説より引用。https://animation.filmarchives.jp/works/view/71582）らしい。
だからとてもちかちかする。だが多色の色彩がちゃんと現れている。すごい。

都会の男性を三角の図形、田舎の女性を円形によって表現しているらしい。
説明されないと分からない。物語もよくわからない。

物語は置いておいて、映画が写真の連続であることが物凄くよく分かる作品。

1回目