リンコロシネマ

獣道のリンコロシネマのレビュー・感想・評価

獣道(2017年製作の映画)
4.0
【私は孤独じゃない、孤高なの、孤高の女なの】

伊藤沙莉ちゃん目当てで鑑賞。

いきなり伝説のヤリマン、ヨウコさんとして登場する沙莉ちゃん。。。ちなみにR15指定です。

今やNHK朝の連ドラの主人公として飛ぶ鳥を落とす勢いの国民的大女優の道を駆け上る沙莉ちゃんにもこんな時期があったのだなぁ、、、と思い製作年を確かめると2017年。今からたった7年前の作品なのか。

冷静に観ると、かなりヘビーな恋愛劇であり初めての恋をした瞬間のあの胸が締め付けられるような初恋の純愛劇でもある。

重度の宗教ジャンキーの母というデタラメな家族の元に生まれた愛衣(あい)。そんな愛衣を取り巻くヤクザでヤンキーな仲間たち…そんな中で自分の居場所を探す愛衣や登場人物。

コメディータッチなんだけど、どこか切なくてキュンとするストーリー。特にアントニー演ずる堅太と水中カメラマン玲花(韓英恵)の純愛は泣けた。

「お前どこ高?」「北高」「〜(誰々)知ってる?」なんぞという昭和の高校で実際にあった会話も笑いと郷愁をそそる。

愛衣の「私は孤独じゃない、孤高なの、孤高の女なの」という台詞が俺の胸に突き刺さる。

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とある地方都市で生まれた愛衣はいつも母の愛に飢えていた。そんなある日、信仰ジャンキーがの母親によって宗教施設に送られ7年もの間世間から隔離されて生活することになる。自分の居場所を探そうと教祖や信者たちと疑似家族を作り上げていく愛衣だったが教団が警察に摘発され保護されてしまう。すでにちがう教団にはまっていた母の家にも、初めて通う学校にも居場所はなかった。愛衣は社会からドロップアウトして万引きと生活保護で生きるヤンキー一家やサラリーマン家族などを転々として居場所を必死に探すのであった。愛衣の唯一の理解者であり、彼女に恋する少年・亮太もまた居場所を探す不良少年であった。亮太は半グレたちの世界で居場所を見つけ、愛衣は風俗の世界にまで身を落とす。やがて2人の純愛は地方都市というジャングルに飲み込まれていく。。。

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監督は『Silent Love』や『マッチング』など今をときめく内田英治。内田英治監督は『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』でも伊藤沙莉ちゃんとタッグを組んでますね。そういえば『探偵マリコ〜』にも、この『獣道』にも北村有起哉が出てたな。。。

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