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エマク・バキアのROYのレビュー・感想・評価

エマク・バキア(1927年製作の映画)
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「理性への回帰」の主要モチーフから形成されたシュルレアリスム映画。「理性への回帰」よりも具体的なモチーフ(踊る女性の足元、化粧する女性、眠るキキ・ド・モンパルナスの顔…)によって構成されている。

〝エマク-バキア〟とは、バスク語で「ひとりにしてくれ」の意である。「理性に帰る」が写真現像の技術を多用し、カメラを使用せず直に釘や画びょうを焼き付けたコラージュの〝絶対映画〟であったのに対して、この作品では、具体的なオブジェや女の裸体などもカメラで撮影し、編集されている。タイトルの後にすぐに〝シネ・ポエム=映画詩〟と表記される。ジャック・リゴーは、1898年パリに生まれたダダイストであり、シュルレアリストの詩人。キキは、マン・レイの愛人であり、1920年代パリの伝説のトップモデルである。
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