話、落とし所まで見事で面白いです。
リッチだけどアクションがもたついていて、グダグタ感が叙情的で良いところと、普通にグダって退屈なところがあるのがややこしいです。
オクジャは可愛いのですが、動物としての他者性が決定的に欠けています。画面から予想外に飛び出しそうな気配、人間の手に負えない予感、野性の感触が一切ない。
そういう意味ではオクジャは完全なる家畜ですが、その家畜性こそ愛されるための仕掛けであり、オクジャは家畜であるゆえに家畜を脱します。
ところで、オクジャは設定は豚、身体はカバですが顔は間違いなく犬に似ています。
これは完全に冗談ですが、食べるのが可哀想になるようにオクジャを犬の顔にしたとすればそれは動物ルッキズムだと思います。