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彼らが本気で編むときは、のkazu1961のレビュー・感想・評価

彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)
4.0
▪️Title : 「彼らが本気で編むときは、」
Original Title :※※※
▪️Release Date:2017/02/25
▪️Production Country:日本
🏆Main Awards :※※※
🕰Running Time:127分
▪️Appreciation Record :2020-233
▪️My Review
すごく温かくて、優しい作品です。
前作『レンタネコ』から5年ぶりとなる荻上直子監督オリジナル脚本作品で、テーマはLGBTと家族の在り方をテーマに描いています。モチーフは編み物。主演の生田斗真がトランスジェンダーの元男性を体当たりで演じています。また、2016年11月に死去したりりィの遺作となりました。
物語の中には、娘を放置する母、何があっても我が子を守ろうとする母、偏見にとらわれて子どもを傷つけてしまう母など、様々な母親が登場します。LGBTの人々が抱える問題がテーマですが、母と子の間に潜む問題をも鋭く描いた作品とも言えますよね。
とにかく、俳優・生田斗真の演技の幅広さに驚かされます。外見も中身も美しいリンコとなり、この映画のなかで生き生きと女性として描かれています。さらにトモを演じる子役の柿原りんか、マキオを演じる桐谷健太も好演を見せていますね。
タイトルになっている『彼らが本気で編むときは、』。この言葉の真意は、観客それぞれによって様々な捉え方が出来るようになっていますが、そこに込められているのは、「他者への想いや愛情」そして「深い悲しみや怒りへの代償行為」なのでは無いでしょうか?
物語は。。。
母親が家を出てしまい置き去りにされた11歳のトモ(柿原りんか)が、おじのマキオ(桐谷健太)の家を訪ねると、彼は恋人リンコ(生田斗真)と生活していました。トランスジェンダーのリンコは、トモにおいしい手料理をふるまい優しく接します。母以上に自分に愛情を注ぎ、家庭の温もりを与えてくれるリンコに困惑するトモでしたが。。。
萩上監督ならではの優しいカット、ロングカットが温かな世界を創り出しています。心温まる作品です!!

▪️Overview
「かもめ食堂」の荻上直子監督が5年ぶりにメガホンをとり、トランスジェンダーのリンコと育児放棄された少女トモ、リンコの恋人でトモの叔父のマキオが織り成す奇妙な共同生活を描いた人間ドラマ。生田斗真がトランスジェンダーという難しい役どころに挑み、桐谷健太がその恋人役を演じる。11歳の女の子トモは、母親のヒロミと2人暮らし。ところがある日、ヒロミが育児放棄して家を出てしまう。ひとりぼっちになったトモが叔父マキオの家を訪ねると、マキオは美しい恋人リンコと暮らしていた。元男性であるリンコは、老人ホームで介護士として働いている。母親よりも自分に愛情を注いでくれるリンコに、戸惑いを隠しきれないトモだったが……。(引用:映画.com)

出演は、生田斗真、桐谷健太、柿原りんか、ミムラ、小池栄子、門脇麦、柏原収史、込江海翔、りりィ、田中美佐子。
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