mh

トブルク戦線のmhのレビュー・感想・評価

トブルク戦線(1966年製作の映画)
-
トブルク(リビア)にあるナチスドイツの燃料基地を破壊しようと目論む戦争エンタメでハリウッド大作。
史実ではドイツ軍の大勝利に終わったアグリーメント作戦を、成功したものとしてストーリーに組み込んでいるのが素晴らしいね。
警備がゆるかったころの基地を襲うという一度は却下になった作戦が息を吹き返す。
主人公がいまはもう無理だと主張しても、作戦はすでにはじまっている。
ドイツ系ユダヤ人で編成された特殊部隊SIG(イギリス軍に義勇兵として参加)のみなさんがニヒルでかっこいい。「二千年前から戦っている」「パレスチナじゃないイスラエルだ」などセリフもよかった。
ドイツ語が堪能な彼らが、ドイツ軍のフリをすることで基地内部に入り込んで破壊する――そんな流れ。
イタリア軍、ヴィシーフランス軍など、制服や兵器の違いも楽しい。
「ドイツ軍では兵はたばこを吸わない」
スパイ要素やサスペンス要素も盛り込まれていた。
圧巻はラストの爆破シーン。
とんでもない火柱が上がっている。
この映画のストーリーとフィルムを流用したB級戦争映画「ロンメル軍団を叩け」のほうを先に見ていたことも手伝って、パクられ元のこちらもけっこうなB級だと思って臨んだので、そのギャップにやられた。
こっちはめちゃくちゃちゃんとしてるエンタメ大作で見どころ満載。
クライマックスの火炎放射器アクションは、そのアイデアはもちろん、絵面もカッコよい。
アメリカでも日本でもヒットしたみたいなのに、もはや完全に埋もれてしまってるのはどういう力が働いているんだろうな。
いやほんと面白かったです!
mh

mh