今一つ響くものが無いドラマ。
それにアイゼンハワーがいまだにアメリカで人気があるのは分かるが、ちょっと盛り過ぎの演出でリアリティが無い。
ただ、大統領にまで登りつめた人物だが、すべて自力で成し遂げたところは好感が持てる人物。
親の七光りとか有り余る財力とかには縁がなく、ルーズベルト大統領が言う「高い調整能力」を武器に成り上がったところがドラマチックだし、人気の秘密だろう。
兵士の犠牲に対する心配や人種差別に対する嫌悪をデフォルメしているのがやり過ぎ演出。
そして今作の中心となる「決断」に行きつく過程や、サスペンス描写が甘く盛り上がりに欠ける。
人物をヨイショするぐらいならこの過程をもっとスリリングに描いた方がドラマとしては盛り上がっただろう。
TVMなのでそれほど高レベルは望めないが、TVで観ればそれなりに楽しめる内容だろう。
主役のトムは良い演技をしていた。
余談。
「高い調整能力」
もう一種の超能力に近い特技だな。
これをデフォルメしてちょっとSF的にすれば面白い主人公キャラが作れそう。
どんな困難もその「調整能力」で乗り切っていく主人公。それも複雑な人間関係を直感で読み取り、各関係者が全員満足のいく提案をしたり、先を読んで根回ししたり。
伏線をたくさん盛り込んで最後にスッキリ、ってドラマで行けそう。
でも、一歩間違えると単なる「ゴマすり野郎」になりそうだな。