女性賛歌三部作にも似たテイストの作品でした。
ジュリエッタという女性の半生を描いてるんですが、とても大人な仕上がりでスペインのラテンのノリは影を潜め、人間の悲哀を描いてます。
女性を主人公にした作品を撮らせるとペドロ・アルモドバルは本当に素晴らしいです。性別を超越した映画を撮ってると思います。
12年前に失踪した娘がいるジュリエッタ。
あるキッカケで彼女の記憶を反芻していくストーリーになってます。
本作の内容を多くは語りませんが、ペドロ・アルモドバルって容赦がないんですよね。
1人の女性を幸福にも不幸にもするし、不幸にするにしても徹底的にやるんです。
だから、ストーリーが読めないんですよ。
観てて本当にワクワクするし、ストーリーの展開がどうなんだろう?と思い、見応えありますね。
ジュリエッタの半生、娘アンティアの失踪の謎など、いつの間にやらサスペンスでは全然ないんですが、何らかの答えを欲してしまいます。
スペイン映画特有の色使いがとても美しくて、映像も素晴らしかった。
非常に好きな作品です。