映画 聲の形のタカナスのネタバレレビュー・内容・結末

正直思うところもありつつ、そういうまったく正しくないところも好きかもしれない。普遍的な真理、客観的に論じ得る正義を伝えることだけでなく、特殊な存在としてのキャラクターを望遠レンズで捉え、彼らのふるまいに対してなにか論評するのではなくあくまで寄り添うというのも、物語の一つの役割だと思うし、物語だからできることだとも思う。
とはいえ思うところについて言うと、西宮の心情が見えづらいのが気になる。喋れないし聞こえない西宮（＝いじめの被害者）を囲みながら、健常者であり加害者である他のキャラクターだけが話を進めているような構図で、結局障害者がいつまでも客体化されている話に見えた。