ゼロ

何者のゼロのレビュー・感想・評価

何者(2016年製作の映画)
4.0
現代の就活生を描いた青春ドラマ。

主人公・二宮拓人を演じる佐藤健さんを始め、有村架純さん、二階堂ふみさん、菅田将暉さん、岡田将生さん、山田孝之さんと若手俳優は集まっています。原作は、第148回直木三十五賞受賞作をした朝井リョウ先生のもの。

あらすじとしては、就職活動をしている5人が、「就活対策本部」として定期的に集まる。それぞれの活動を話し合ったり、SNSに投稿したりして、動いてく。ある日、メンバーの中から「内定者」が出て、「就活対策本部」の空気が悪くなっていくのだが…。

終盤の二宮拓人の告白から、この物語は、こんな裏があり、動いていましたと語られます。大どんでん返しとは言わなくとも、あっと言わされるものであり、興味深い内容でした。

全体を通じて観ると、就活をする大学3年生が観ると、共感できる点が多いかと思います。昔はSNSがありませんでしたが、現代はSNSがあり、観なくてもよいものを観ることができるという恐怖があります。というか、単純にめんどくさいです。

彼ら彼女らの就職活動に興味があれば評価は高く、反対に彼ら彼女らの就職活動を理解できない人は評価は低くなります。いわゆる「意識高い系」の就職活動を映像化したものであるので。

最後に傍観者であった二宮拓人が、殻を破って成長した物語と取ることもでき、なかなか楽しめた作品でした。
ゼロ

ゼロ