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背中の反りのT0Tのレビュー・感想・評価

背中の反り(1999年製作の映画)
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2023.4.11 15-69

エリック・ロメールは芸術で描かれる身体についてなんか考えてるみたい。身体のどこに魂が宿るとかなんとか。
美術眼と女性への欲望が重なっていたのだが、乖離した途端女性への欲望へとシフトチェンジするの薄っぺらい感じがしてこのユーモアがロメールぽさだと思った。

エリック・ロメールの描く男性って、これが流行るのは良くないけど、おそらく現代でも流行ると思う。冴えなさをちゃんと冴えないように描くのが上手い(俳優、もしくは役が美形であっても、冴えない感じがちゃんとかっこよくならない)。もちろん全てではないが実際にモテるモテないとかではなく、コミュニケーションの取り方が非モテ男性的だと思う(まともに向き合えないから趣味の話に逃げたり、結局自分のことしか興味ない感じが)。これと『夏物語』は特に感じた。あまり他人には言いふらすことではないけど、『夏物語』なんて結構、主人公の行動原理とか説明できるもん。
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