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戦国自衛隊のsymaxのレビュー・感想・評価

戦国自衛隊(1979年製作の映画)
3.5
"歴史は俺たちに何をさせようとしているのか…"

伊庭義明三等陸尉が率いる陸上自衛隊の一個小隊21名は、大規模演習に参加する途中の補給地点である海岸に到着したが、隊長以下全員の時計が止まっていた…5時18分で…

眩い閃光…動き出す時間…

"あそこに発電所が見えてただろ?どこ行った…"

困惑する自衛隊員の前に現れたのは…鎧兜姿の武士の一団…

伊庭ら自衛隊員は知る…自分達が400年前の戦国時代にタイムスリップしたことを…

UHDBlu-rayの発売記念として、超期間限定での劇場公開…4Kレストアに加えて極上音響上映という…やりますなぁ、立川シネマシティ…

日本vsコスタリカ戦当日のキックオフというタイミングと重なる上映時間にも関わらず、何という猛者どもなのでしょうか?…マニアックなおじさま達がチラホラ…

キレキレのアクションと共に、今や伝説とも言える千葉真一と夏八木勲の両雄が並び立つ褌一丁姿、髪ふさふさの角野卓造のイカレボンチ演技…そして…かまやつひろし…画質が美しく蘇っているだけでなく、迫力の大音量が更に盛り上げてくれます。

主要キャスト以外の俳優陣もギラギラと暑苦しい熱演で、メディアミックスの先駆けのようなあの頃のカドカワの熱気を思い出し、色々言われてたけど、確かに一時代を築いていたんだよな〜と感慨深いものがありました。

千葉真一のアクションは今見ても凄いのですが、隊員一人一人のバックボーンが結構しっかり描かれていて、青春群像劇としての一面が色濃く出ているところも本作の魅力の一つと言えます。

実戦経験のない自衛隊員が、合戦での殺戮に慄きながら一人又一人と倒される姿が切なく、ジョー山中の切ない歌声とリンクして忘れる事の出来ないラストシーンを迎えるのです…80年代の角川映画って、ツッコミどころ満載なんですけど、えらく面白かったんだな〜と思います。
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