Chris

ディセンダントのChrisのレビュー・感想・評価

ディセンダント(2015年製作の映画)
3.6
ディズニー好き必見。これこそ気軽に楽しく観ることができるミュージカル映画だ。
近年はポリコレ論争が蔓延っていてフラットな立場で映画を見ること自体容易でなくなってきてしまっている。この作品ではヴィランズの子どもたちに焦点を当てることで「人は変われる」「偏見の危険性」などの大事なことを重い問題にせず視聴者に伝えている。
個人的にミュージカルの強みはここにあると思う。歌ったり、踊ったり楽しく登場人物の気持ち、感情あるいは制作者の思いを届けることができる。深く考えることだけが重要ではなくもっと気軽に考えることも時には必要なのだと改めて思った。
その中でもヴィランズの子どもたちが登場するシーンはいろんな点でレベルの高さに驚いた。ダンスが全員上手くてセットや人混みをら利用した出演者の動きがすごく引き込まれた。CGや高度なカメラワークを使わない実際のミュージカルとして見ても臨場感があるだろうなと思わされた。歌唱力のレベルも高く主人公のマル役の俳優は自身の役の性格に対する深い理解があり、表情や仕草などの演技が素晴らしかった。
また個人的に美女と野獣こ小ネタが多いのは嬉しかった。ルミエールのビー•アワ•ゲストや野獣がベルにサプライズする時目を瞑らせたことのパロディなどわかった時嬉しさと共に優越感を感じた。トーニーのルールはしっかりと分からなかったが何となく楽しむことができた。スポーツ要素があって物語に良いアクセントを加えていた。
少し疑問に思ったのはマルが魔法を使っていた点だ。魔法は禁止されていてのではないか、ロスト島以外では使えるのか。これに関しても深く考える必要はない。この映画は小さいことを気にする必要はないと教えてくれた。人々と仲良くするには寛容さが大事なのだと気付かされた。こういう映画がもっとたくさん増えてほしいと思う。次回作にも期待したい。
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