稀

ちえりとチェリーの稀のレビュー・感想・評価

ちえりとチェリー(2015年製作の映画)
3.0
うさぎのイマジナリーフレンドと一緒に冒険してお別れをする人形劇。
キャラクター造形に愛嬌があって、ストップモーションの動きとよく合っていた。ぬいぐるみのチェリーがすごくかわいい。イマジナリーフレンドのチェリーはレスラーのような逆三角形の体型で最初は違和感があったけど、見ているうちに愛着が湧いてきた。だからこそチェリーとの別れは納得がいかなかった。心の成長を描きたかったのは物語としてはよくあることだけど、生まれたばかりの子犬を助けるためにチェリーの命を使うのは優先順位がおかしい。新しい命の方が無条件に尊いという思考停止を感じた。
どんどらべっこはマジで泣かせにくる怖さだった。ジブリのオマージュが散見され、千と千尋のような始まり方と終わり方は感心しない。ビジュアルはとてもいいだけに、ストーリーの浅はかさが残念だった。
稀