後半ボロ泣きだったのですが。さすがピクサーは安定のクオリティですな。
また3DCGのキャラの作り方の巧いことよ。デフォルメしたキャラクターデザインでメキシカンの子供の表情をちゃんと表現できてる。あれだけ簡素化したデザインなのに人種を描き分けてるの何気に凄いよ。モアナやリロアンドステッチのサモア系も凄いと思ったけど、こっちの方が驚愕だなぁ。
それにメキシコの骸骨のオブジェの意匠もちゃんと踏まえた上で、生前の人間の面影が一人一人ちゃんとある。
ここまで来ると3D、2D関係なくデッサン力が半端無い。
物語も非常に上手い。ミスリードの巧みさよ。
祖先が家族を捨て歌に生きたという一家。靴屋を営んでおり音楽は一切禁止という、多少エキセントリックな家系。
でも主人公のミゲルは音楽が大好き。生きたまま黄泉の国行ってしまい、祖先の許しを得て無事戻れるのか？伝説的な歌手だった祖先に会い、現世で歌うことが許されるのか？？？
あの世での設定と良い、上手く伏線を張り回収する手段の見事なことよ！
アメリカに多数いるメキシコ系。彼らをターゲットにした映画を作れるのは多民族国家ならではのセンス。本当の意味で作品に多様性があるというのはこういう事だよな。あらゆる文化に対応した上で普遍的な物語を構築する。日本のアニメはこの多様性の表現こそ学ばなきゃダメ！！！
追伸。そーいえば銀色のマスクを被った骸骨がエル・サントだったのは大爆笑だったが、劇場で笑ってるの僕だけだったな。
