「ママは7年間監禁されてるの」
7年間納屋に監禁された女性と、その場所で産まれた息子の脱出&脱出後の物語。世界を知らない少年が外の世界を見た時、何が待ち受けるのか。
前半は脱出まで、後半は脱出してからという構成で、前後半でかなり違う物語だった。
序盤は納屋での奇妙な生活と「誘拐犯を欺きいかに脱出するか」に焦点を当てた展開で、終始ハラハラ。ジェイコブくんの演技がめちゃくちゃ良かった。
一方後半は「ようやく戻れた世界で経験する過酷な現実」に焦点を当てていて、パパラッチに追われて失礼なインタビュアーに当たったり、どんどん世の中に適応していくジャックと7年ぶりの世界に馴染めない母親の間で喧嘩が発生したり。親子関係が破綻しかけそうになってしまうが、2人がそれを乗り越えていくラストは良かった。
以下、セリフメモ。
「昔々、僕が下りてくる前──ママは毎日泣いて、TVばかり見てゾンビになった」
「おはようじゅうたん、おはようTV…おはようみんな」
「"へや"の外は宇宙空間。TVの惑星があるんだ。それと天国」
「今度俺に掴みかかったらブッ殺してやる。誰の子か忘れるな」
「"世界"なんか嫌いだ!僕信じない!」
「どうしてトラックからジャンプしたの?」
「…ママの声がした」
「ジャック、娘を救ってくれたのね」
「"世界"に来て37時間で、パンケーキと階段を見た」
「この子にスマホを渡さないで。普通に遊ばせたいの」
「人生を破壊されたのは自分だけ!?」
「"父親"とは子供を愛する人のことよ。ジャックの親は1人だけ」
「ママは天国へ1人でピョンしようとした。ひどいよ。だからエイリアンに撃退されて壊れたんだ」
「バァバ。ハサミある?髪を切りたいから。ママに送りたい。パワーをあげるの」
「これ(髪)もらった時、良くなるかもって思った。またあなたに救われたわね」
「サヨナラ植木、イス1号も、イス2号も、テーブルも、クローゼットも、洗面台も、天窓もサヨナラ。ママも"へや"にサヨナラして」