バービー
マーゴット・ロビー目当てで鑑賞。よくできた映画だっただけに、公開前に起きた炎上騒ぎがもったいなく思える。
"バービーランド" はどんな自分にでもなれる、夢のような場所。そこに暮らすバービーは、ある日突然体に異変を感じ、原因を追求するべく、ボーイフレンドのケンと共に人間の世界へとやってくる。
最初は、今の時代にバービーの映画を作るのは難しいのでは・・と思ったが、なるほどこう切り込んできたかという感じ。"現代だからこそ" の視点による社会風刺を、ポップでキュートでお洒落なエンタメ映画へと昇華させた、グレタ・ガーウィグ監督の手腕に脱帽。
本作は、明るく屈託のないキャラになりきったマーゴット・ロビーの魅力だけでも十分に引き込まれる。そのバービーに扮するマーゴット・ロビーの完璧な美しさを逆手に取り、バービー人形の闇の部分として描いているのが面白い。
細かい小ネタで笑わせつつ、楽しい雰囲気で盛り上げながら、現代社会に訴えたいことをいい意味で感覚的に伝えているところも好感が持てる。バービーの視点だけでなく、ケンの視点も描くところも今風の構成で見応えあり。
