《悪魔の館》(1896)をリメイクして着色。
人間の目にはこの世界の多彩な色が映る。
絵は絵の具でこの色をなんとか表現しようとする。
写真・活動写真はモノクロでしか表現できない。
8Kの映像は現実の目の解像度を超える…みたいに言うこともあるけど、
当時のこの色に関するギャップはどう感じられていたんだろうか。
「映像を記録できる…!」という技術開発への驚きの一方で、
「多色で映せるようにいずれなるだろう…」と考えられていたんだろうか。
フィルムへの着色は、《カラー化の実現》という乗り越えられるべき課題までにあらわれた1つの表現なのだろう。