「じゃあ…純は公平さんの子を妊娠したまま失踪したってことなんですか?」
37歳の仲良し4人組の女性の、人生の岐路を描いたお話。一人が夫との離婚調停の失敗を機に失踪し、それぞれの日常にも亀裂が入り始める。
間違えてDISC2から観てしまったせいで、謎にメメントみたいな楽しみ方になってしまった…。まさか今時ディスクが2つあるとは…。製作陣に本当に申し訳ない。
全編にわたって長回しが非常に多い作品で、体の重心を扱ったへんてこワークショップ、写真を撮ってくれた滝川さんとの会話シーン@バス、能瀬さんの小説の朗読あたりは特に長く感じた。あそこ削れば3時間くらいになりそう笑
個人的に有馬温泉での麻雀のくだり、その中での「はじめまして」がエモくてとても好き。
ラストは色々ビックリしたけど、4人それぞれの決断を応援したい。
以下、セリフメモ。
「裁判で負けてもいい。ただあんたのとこには戻らん」
「じゃあ…初めましてやな」
「うん、25年目の初めましてや」
(バスの中で離婚調停中の件を伝えると)
「…降りんといけません」
「純がいなくなってどんくらいなん?」
「もう3週間くらいです」
(息子の妊娠させた女の子の家を訪れた後で)
「何でも自分のせいって思うって、案外傲慢なことかもしれんよ。そんなん周りも疲れてしまうやろ」
「(離婚)裁判は、僕たちの結婚生活の中で最も濃密なコミュニケーションでした」
「僕は裁判をしながら、はじめて純の魂に触れた気がしました。僕は初めて純という人に出会った。とても情熱的で、素敵な、美しい女性です。僕は純に恋をしたんです」
「純は公平さんを愛していません。それを理解していますか?公平さんは追うのをやめるべきです。それしか純に戻ってきてもらう方法はないです」
「公平さんのもとへ戻ってくる保証はないけど、でも、私たちのもとへ返してください」
「セックスにまで刺激を求めているかっていうと、違う。どっちかって言えば、安心したい。もう泥みたいに溶けたいってほんまは思ってる」
(ドライブ中)
「あたしは塚本さんが好きです」
「マジ!?」
「マジです。すごく好きなんです」
「ああ…ちょっと停まるわ。俺、まだ死にたくない」
「だって能瀬さんがあなたも好きでしょう?能瀬さんのことを話すあなたの声が嫌いだった」
「離婚したい。別れよう」
「…もうチャンスはないの?」
「チャンスはあったよ、いくらでも。全部あなたがやり過ごしたの」
「出ていくとしたらどうするん?その男のとこに行くん?」
「わからん」
「こうしかできへん。出ていく気はない。別れる気もない。謝る気も全くない。ガッカリした?」