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オーバー・フェンスのkazu1961のレビュー・感想・評価

オーバー・フェンス(2016年製作の映画)
3.9
▪️JPTitle :「オーバー・フェンス」
ORTitle: ※※※
▪️First Release Year : 2016
▪️JP Release Date : 2016/09/17
▪️Production Country : 日本
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2022-154
🕰Running Time : 112分
▪️Director : 山下敦弘
▪️Writer : 高田亮
▪️MusicD : 田中拓人
▪️Cast : オダギリジョー、蒼井優、松田翔太、満島真之介、北村有起哉、優香、松澤匠、鈴木常吉、中野遥斗
▪️Review
エンディングの素晴らしさと蒼井優の圧巻の演技に見惚れる作品ですよね!!
函館の静寂感漂う風景と独特の倦怠感が作品全体を覆い尽くし、それぞれの登場人物の生きでいくことの難しさを増幅させています。
人生に挫折し、将来の展望のないままに孤独で無気力な日々を送る主人公(オダギリジョー)とキャバクラで働くヒロイン(蒼井優)、そして松田翔太、北村有起哉などそれぞれ陰を抱えて生きており、その切なさと一生懸命さがほのかに伝わってくる味のある作品です。
そして秀逸なエンディング。タイトル「オーバーフェンス」の意味がわかるのはほんとに最後。最後になって倦怠感を目一杯吹き飛してくれます!!
本作、佐藤泰志の小説を映画化したラブストーリー。『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』に続く「函館3部作」の最終章です。監督を務めるのは山下敦弘。41歳で他界した作家の実体験を基につづられた原作の魅力が光る愛の物語が素晴らしいです。

物語は。。。
これまで好きなように生きて来た白岩(オダギリジョー)は妻にも見放され、東京から生まれ故郷の函館に舞い戻ります。彼は実家に顔を見せることもなく、職業訓練校に通学しながら失業保険で生活していました。ただ漫然と毎日を過ごしてしていた白岩は、仲間の代島(松田翔太)の誘いで入ったキャバクラで変わり者のホステス聡(蒼井優)と出会い。。。

最高の見どころは、愛されたい女性“聡”を演じる蒼井優の圧巻の演技、情緒が不安定なある意味メンヘラ女性の感情の起伏、激しさを見事に演じきっています。流石です!!

▪️Overview (映画. comより)
「海炭市叙景」「そこのみにて光輝く」の原作者・佐藤泰志の芥川賞候補作を、オダギリジョー、蒼井優、松田翔太ら豪華キャスト競演で映画化。「苦役列車」の山下敦弘監督がメガホンをとり、原作者が職業訓練校に通った自身の体験を交えてつづった小説をもとに、それぞれ苦悩を抱える孤独な男女が共に生きていこうとする姿を描き出す。妻に見限られて故郷・函館に戻った白岩は、職業訓練校に通いながら失業保険で生計を立て、訓練校とアパートを往復するだけの淡々とした毎日を送っていた。そんなある日、同じ訓練校に通う代島にキャバクラへ連れて行かれた白岩は、鳥の動きを真似する風変わりなホステス・聡と出会い、どこか危うさを抱える彼女に強く惹かれていく。
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