HAL9000

ロブスターのHAL9000のネタバレレビュー・内容・結末

ロブスター(2015年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

 独特の世界観に不気味な音楽、面白い設定に引き込まれた。パートナーを見つけないと動物にされることに始まる数々の意味不明な設定に理解が追いつかなかったけど、転々と変わる状況が気になって最後まで観てしまった。視聴者に結末を委ねる映画はだいたい好き。バイセクシュアルがダメだったり靴のサイズがとびとびの値だったり潔癖な世界だけれど、愛してる度合いは14だったり相手の好みに自分を合わせたり人と付き合うに妥協もあるよねって映画のメッセージを読み取ってみたりみなかったり。
 映像やステージは凄いキレイで、キャストも豪華で背中に薬をぬってあげるっていうプロポーズも、パートナーを見つけなければならないという設定もすごく面白いのに、オーブントースターで手を焼いたり、レア・セドゥが自分の家族にはいい顔してたり、謎のチグハグ感が独特の世界観なのか、シュールな笑いなのか、いかんともしがたい。
 主人公が無表情な場面が多いけど、奥さんに愛想をつかされて、兄を殺すような女に気を惹かれてしまって、恋愛禁止の場所で運命の人と出会ってしまうなんで薄幸すぎる。
 映画の中の人達は共通点を探してカップルをつくっているけど、主人公は相手の失明してから互いの違いに気づいて、それでも好いていくところがこの映画の好きなところ。SAOのセリフを思い出す。だからこの映画の世界観とは違うけど、ラストは主人公は目を突かずに二人の違いを認め合い幸せに暮らしたのハッピーエンドに一票!
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