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ジ・オーバーナイトのGreenTのレビュー・感想・評価

ジ・オーバーナイト(2015年製作の映画)
3.0
エミリーとアレックスが朝セックスをしようとしているところから始まります。

2人は一緒にイケないのか、クライマックスは自分で処理しようとする。これがオープニングですよ!しかし小さい息子が起きてしまって、それさえ叶わない。

エミリーの仕事の関係でシアトルからLAに引っ越して来たので、必然的に専業主夫になってしまったアレックスは、友達ができるか心配。エミリーは仕事で忙しく、一人で息子のRJを公園に連れて行くが、みんなあまりフレンドリーではない。

そんな中、カートという男性が声をかけてくる。カートの息子、マックスとRJは仲良しになり、カートは、うちにディナーに来ないかと誘ってくれる。

カートと妻のシャーロットがLA特有の「変な人たち」で、エミリーとアレックスはその「変なの」に合わせようとするんだけど引いてしまう、って感じが面白いコメディです。

どうやらアメリカではカリフォルニアの人たちはぶっ飛んでるとか変わってるってイメージがあるらしくて、「(アメリカの地図を)ニューヨークでつまんでブルブル振ったら、変な人はみんなカリフォルニアに落ちていった」ってジョークがあるくらいなのですが、私もシアトルに住んでいる頃、信用金庫のTVのCMで、「あの変な人たちは誰?」「カリフォルニアンだよ」ってCMの意味が分からなくて周りの人に訊いたら、「カリフォルニアは変な人が多いからよ」と説明された事がある。

シアトルの人も十分変だったけどな〜と思うのですが、『セックス・アンド・ザ・シティ』でも、ミランダがニューヨークからLAに引っ越した友達を訪ねて、オーガニックやベジタリアン文化を見て「はあ?」みたいなエピソードがありましたよね。

ディナーが終わって、エミリーとアレックスは帰ろうとするのですが、カートとシャーロットは、子供を寝かしつけて「大人だけの時間」を楽しもうと提案する。カートは子供部屋にお香をたき、プラネタリウムみたいなライトを付けて、エレピで「ぴん、ぴん、ぴん」みたいなめちゃくちゃ眠くなる音楽を演奏して寝かせる。

で、どうも「カートとシャーロットはスワッピングがしたいのではないか?」と気がついたエミリーとアレックスが「どうする?!」ってなっていくのですが、小さい子供がいる若いカップルの悩みを、セックスというフィルターを通して面白おかしく描いたコメディって感じで、それなりに笑えました。

アレックス役のアダム・スコット、この人『Flower』に出てたときすっごい気持ち悪かったのと、カート役のジェイソン・シュワルツマンも、ウェス・アンダーソン監督作品でお馴染みの人で、この人も苦手だったのですが、この映画を観てかなり慣れました。

ネタバレはコメント欄で!
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