小川大志

アイヒマン・ショー/歴史を写した男たちの小川大志のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

アイヒマンが根無草であり、ナチによる虐殺は全く空虚な無責任な思想から生まれたものであり、いかなる場所、人に起こりうるものだということはこの映画の取り上げる裁判から自明になった。その上で、この映画は暗い過去を直視して顧みて要因を追究することが重要であること、人々はすぐ直視することをやめ簡単な方へ向かってしまうことを写していた。自戒しなければならないと思った。また、ユダヤ人の虐殺の映像は何度観ても悍ましい気持ちになる。そうしたユダヤ人の怒りや憎しみといった感情がリアリティを持って描かれている点も作品として素晴らしいと思う点である。
小川大志

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