さとみ

ある天文学者の恋文のさとみのレビュー・感想・評価

ある天文学者の恋文(2016年製作の映画)
5.0
自分が心から愛する人が、自分の知らぬ間に亡くなっていて、不倫関係だから弔いもできず、誰にも相談できず…の状態なら私は路頭に迷い、彼の跡を追うことを考えるだろう。

それでも死後も彼から届くメッセージや手紙があるから1日また1日生き延びる。もう会えないと分かっているからこそ、彼の映像や筆跡に自分が愛されることを幾度も教えられる。
絶望的に辛いのと同時に、まだ愛する彼を感じ取れる瞬間が嬉しい。

少しずつ現実を受け入れて、自分が愛する人からしっかりと愛されて、母親とも関係を立て直し、彼女はきちんと生きている。次の恋のきっかけも素直に受け止め健やかに次を紡ぐことができるだろうな、という雰囲気で終わるのも好き。
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