【四国のひなびた村の様子】
三原光尋監督作品。
ダムの建設で水中に消える村の姿を残しておこうと、村で写真館を長年営業していた男(藤竜也)が役場の依頼を受け、村の家族を一軒ずつ訪ねて写真を撮っていく。彼に反発して上京し写真家として売り出そうとしていた息子(海東健)がたまたま帰郷していて父の手伝いをいやいやするうちに、やがて父子は和解への道を・・・というようなお話。
特に目新しさはないけれど、四国のひなびた村の様子がなつかしく、父子の葛藤はもとより、海東健の妹役の宮地真緒、一人山奥に住む老婆役の桜むつ子など、個々の人物もなかなか魅力的だ。
なお、この映画、先頃、上海国際映画祭で最優秀作品賞と主演男優賞(藤竜也)を受賞したそうな。