タカシサトウ

64 ロクヨン 前編のタカシサトウのネタバレレビュー・内容・結末

64 ロクヨン 前編(2016年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

 7日間しかない昭和64年に起こった、誘拐殺人事件の、犯人逮捕、というより、むしろ、警察の広報官の三上(佐藤浩市)を中心とした、警察内部の闘争と、隠蔽、そして、新聞記者たちとのせめぎ合いが、前編のメインかと。

 三上の佐藤浩市の存在が圧巻で、警務部長( 滝藤賢一)とのやりとりも、刑事部とのことも、やや表面的な娘とのやりとりもその後に葛藤するし、妻(夏川結衣)とのことも含めて、最後まで見せてくれる。佐藤浩市は本当に上手いと。

 三上達の広報室と秋川(永山瑛太)を初めとする記者とのやり取りが強烈だった。広報室の諏訪の綾野剛と美雲の榮倉奈々も感じが良く。

 もちろん後編は観たけれども、この前編の方が盛り上がった気がする。

 原作小説の横山秀夫は、「クライマーズ・ハイ」もそうだけど、ここでの三上のような中間管理職を描くのが上手いとのこと。それを、こちらを監督した、瀬々敬久の方が、「クライマーズ・ハイ」の原田眞人監督よりも、私は好きかな(2024.2.17)。