ムック829

ビリギャルのムック829のレビュー・感想・評価

ビリギャル(2015年製作の映画)
4.0
「駄目な生徒などいないと思うんです。駄目な指導者がいるだけですよ。」
偏差値が学年ビリのギャル、さやかが慶應に受かるまでの「奇跡」ならぬ「軌跡」を描いた映画。

まさかの感動作でビックリ!ギャルの頑張りに、そして応援してくれる人のありがたさに泣きました。
自分の思いだけで、意志だけで動ける人間てそんなに多くないと思うんですよ。少なくとも自分はそう。
信じてくれる人、応援してくれる人がいるから頑張れる、それを体現したような映画ですね。

応援者の最たる人は塾講師の坪田先生。伊藤淳史演じるこの先生がまあ素晴らしかった。
生徒の目線に立ち、人の可能性を疑わず、褒め上手で人をやる気にさせる天才。
それでいて熱いんですよ。私もこんな恩師に巡りあえたら良かったなあ。

友達がまた素晴らしい。落ちこぼれ軍団の中で1人だけやる気を出してる奴がいたら、普通は冷めた目で見そうなもんですよね。
ところが違った。ちゃんとさやかのためを思ってくれる、風呂での温かいやり取りにグッときて泣いた。
私は大学受験の時に「友達を応援しよう」なんて余裕は微塵もなかったから、余計にまいった。

有村架純も良かった。始めはホントにアホそうなんですよ。それが徐々に凛々しく見えてくるから凄い。
あっけらかんとしていて、どんなに馬鹿にされても気にせず前に進む姿は応援したくなっちゃいます。
彼女の答案用紙は必見ですね。一時停止必須。あまりの馬鹿回答に笑うこと違いなし!

そしてこの映画で一番感じたのは、叱られるより褒められる方が人はやる気になるってことですね。
自分も親にガミガミ言われてやる気になったことなんてないですから。むしろ馬鹿にされた方がまだやる気が出る。反骨心てやつですね。

人を前向きにさせてくれる素敵な映画。受験生は勿論、疲れている人にもおすすめです。
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