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襲られた女のyaaaのレビュー・感想・評価

襲られた女(1981年製作の映画)
4.0
皆大好き泣ける映画。
しかもピンク映画。

アクロバティックな、コメディチックな、ムーディーな絡みの果てにじわ~とさせる。

ジャンルは男2匹と女1人。
「冒険者たち」みたいなやつですね(違うかも)。
下がらみの事が多い便利屋の青年とおっさん。
こんなことしてたら人生のやり直しが出来なくなるぞ。
いや、いつでもやり直せるじゃねえか
なんていまの現状を打破したい二人。
青年に恋心いだくバーの女。
男2匹と女1人で大金を得ようとヤバい仕事をするが…

ピンク映画って5~6回劇中に絡みいれといたら何してもいいとか言うけど。
残りの少ない時間で物語を語るのはなかなか大変。
部屋、公園、路地ぐらいの撮影可能なロケ地で詩情豊にシーンを作るのにもなかなか大変。
そんな中、たまに宝石のように光輝く作品がボロっと産み出される。
監督の才能とか時代の流れとか色んなものがかけ算で出来る奇跡みたいなことなのかもしれません。

昔のカメラって集合写真撮る時、誰かが画角決めてタイマーかけるがその撮るであろう画面はタイマーかけた人物しか知らない。
劇中三人でそれぞれタイマーかけるのを変わって集合写真を撮る。
その切り取られたフレームがそれぞれ三人の秘める関係性を提示していて面白いし、泣きにつながる。
「カメラ」というテーマで映画を選出することあれば本作は絶対いれるべき。それぐらい仕掛けとしてのカメラが効いている。

泣けるけど暗い映画ではない。
アホすぎるアメリカン・ニューシネマの香り。
酒場の路地で踊るだけ。
それだけで映画として成立する神がかりの凄さ!
yaaa

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