このレビューはネタバレを含みます
「この子に出会ったことで、僕の人生は180°変わった。そう、まるでカセットテープがA面からB面に変わったかのように」
1980年代後半の静岡と東京を舞台にした、若者2人の切ない恋物語。
…の皮を被ったどんでん返し系作品。
原作読んでオチは知ってたけど、こうひっくり返すとは…。最初の主人公が痩せた姿が松田翔太だと視聴者に勘違いさせるのは上手いな〜と思った。こんなに「タッくん」という響きが恐ろしく感じる映画はない。
最後ちょっとコミカルな演出じゃなくて、怖い方に振った方が良かったんじゃないかなとは思った。あとパッケージのアオリは絶対入れない方が良い笑
以下、セリフメモ。
「あの日掛かってきた電話に、僕は感謝しなければならない。あの電話のおかげで、僕は彼女と会うことができたのだから」
「この後カラオケ行くらしいんですけど、鈴木さんも一緒に行ってくれますよね…?」
「(数字)覚えましたか?それウチの電話番号なんで」
(次のデートの約束を取り付けた後)「こうして僕にとって、金曜日な特別なものになっていった」
「夕樹…夕ってカタカナの「タ」に見えるね。じゃあタキくんだ!」
「好きです!マユちゃんのこと…好きです!」
「私も…タッくんのことが好き。初めての相手がタッくんで良かった」
「変わったことといえば、10月から始まった男女7人秋物語が金曜日に放送されるため、マユちゃんがそれを見たがって、会うのが木曜日に変わったことくらい」
「あれ?そういえばあの指輪、今日はしなかったの?」
「ああ…あれ?あれね、どっか行っちゃったんだよねぇ」
「ずっと言おうと思ってたんだけど…最近アレが来てないの。生理」
「ちなみに私は鈴木って人が好きだからちょっかい出さないでねって」
「ああ…なるほどねぇ…。ん!?今の何!?なんか告白した!?」
「うん。した」
「決めた。…堕ろそう」
「俺とマユはその日から、同じ罪を背負うことになった」
「私、前の彼氏に言われたんだ。『お前にとって俺はイニシエーションだったんだ』って。通過儀礼ってこと。子供から大人になるための」
「これをきっかけに美弥子と俺は、関係を持つようになった。正直俺は、どっちが本命かよくわからなくなっていた」
(浮気相手と名前を間違えて)
「ねぇつまみは?おい美弥子?」
「タッくん…。それ誰?」
「1年半も続いた恋愛の、あっけなく最悪な幕切れだった」
「間違えて彼女に電話したら、"タッくん"って…。あいつ俺の電話待ってたみたいな感じでさ」
「達也。そう、彼の名前は鈴木"達也"くんです」