風来坊

キラー・トーナメントの風来坊のレビュー・感想・評価

キラー・トーナメント(2014年製作の映画)
3.5
妻子を殺されたマーシャルは殺した組織に単身挑み復讐を遂げる。
その際に殺し屋セバスチャンに助けられたマーシャル。
自身もセバスチャンを助け、事故で不自由となったセバスチャンの変わりに殺し屋稼業を継ぐ事に。ニュージーランド製のアクション映画。

この邦題とキャッチコピーはいけませんね。
ジャケ写だけを見ると殺し屋同士がトーナメント戦を戦い一番を決めるようなイメージですが、全然そんな展開ではなく単に中国の殺し屋とマーシャルとの戦いです。

冒頭からキレ良いガンファイトから展開し掴み良く、その後もテンポ良く話が展開します。
ただ…テンポの良さと引き換えに細かい部分の説明を省略している部分が多いのは気になります。

低予算で作られているのは間違いなく、それが画面に見えてしまっています。爆発シーンはほとんどCGですし、銃撃シーンもカーペットを撃った筈なのに弾痕が無いとか(´□`。)

まあ…見せ方というか誤魔化しかたは上手いので注意深く見ないと分からないですけど。
なかなか演出が上手い監督さんで銃撃戦シーンはリアル感があって最高です。その反面、格闘シーンはなんか動きがモサッとしていて微妙です。

所々、有名なアクション映画に多大に影響されたと思われるシーンがあります。倉庫で2丁拳銃でやり合う場面やアクロバットなガンファイトは「男達の挽歌」中国の殺し屋の役のイメージは「ブラックレイン」の松田優作さんに似ています。
良い方向の影響なので個人的には全然アリだと思います。

ストーリー的にはそんなに大したことないです。
殺し屋同士の対決ももう使い古されてますし。
それに殺し屋達が入り乱れての乱戦でもなく、マーシャルと中国の殺し屋との対決までは中国の殺し屋の無双ぶりだけが目立ち、他の殺し屋フルボッコ…。ラストもB級映画あるあるのとってつけた感じです。

主役の俳優さんは雰囲気がオーウェン・ウィルソンさんに似ています。
メチャクチャ男前って感じでは無いですが親しみやすさがあります。
演技は発展途上じゃないでしょうか。

全体にB級感丸出しのアクション映画ではありますが、B級アクション映画としては十分な出来だと思います。
迫力がある緊迫のガンファイトは一見の価値あると思います。
風来坊

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