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コングレス未来学会議のcrnのレビュー・感想・評価

コングレス未来学会議(2013年製作の映画)
4.0
50年以上前のディストピア小説の世界に、現代が近づいていっていることにひやりとする作品。AI俳優やメタバースだけでなく、人生観も含めて幻想世界寄り。

幻想世界で人は気の合う人とだけ共に生き、ほぼ命の再生産は行わず、過去と未来から切り離された今だけを生きる。死に向かう苦のある現実より、多くの人は自らにとって幸せな幻想を選択する。過去にはlousy choicesばかりだった主人公が、最後の選択をするエンディングは解釈が分かれそう。

しかし、幻想世界を運営する層がある点や、現実世界における苦の増大がどちらの世界に生きるかという選択を左右している点からは、本質的に自由な選択は難しいように見えた。理解が追いつかず、そのうち原作を読みたい。
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