ちろる

Love Is All You Need?(原題)のちろるのレビュー・感想・評価

Love Is All You Need?(原題)(2011年製作の映画)
3.6
異性を好きになるヘテロセクシャルが、マイノリティである世界を描いた作品。
同性同士の恋愛が世の常識なのに、異性にドキドキして恋する自分が異常なのだと気付かされた主人公の孤独な世界観が痛々しい。

自分がありのままでいることを否定されたら。
家族の中でも居場所を失ったら。
近年、若年層の自殺が急激に増加しているという。
そのほとんどがいじめが原因なのは明らかで、追い込まれた結果どうしようもなくなって衝動的に自らを死に追いやる。
自殺する子供たちの本当の気持ちは知ることなんてできないけれど、「あなたはありのままでいいんだよ」ってすべて受け入れてくれる人間がいたならきっといくつかの命は救われたに違いない。

これ以上いじめで追い詰められて命を落とす子供がいなくなればいい。
そんな製作者の願いはしっかりと伝わるまっすぐで真面目な作品であった。
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