老人XY

もしも君に恋したら。の老人XYのレビュー・感想・評価

もしも君に恋したら。(2013年製作の映画)
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男女間で友人になれるのかっつーいつもの話。
しかも相手には恋人がいるという。
この難題、昔姉ちゃんに振ったら「1回セックスしたらなれるよ」って言われて笑った。
軽そうで深いコメントを頂戴した。そうだよね、答え合わせした後の「で、どうする?」だもんね。人柄も推量できそうですしね。童貞の俺には真意の程がわかりかねるのですが。


恋人持ちの人を好きになった時の手段として5つの提案が出る。
①奪うという汚い作戦
②現恋人と別れさせるようなアドバイスをしてジワジワ自分とくっつけさせる方向にもってくズルい作戦
③心に秘めておくままの哀れな作戦
④関係性が壊れることも承知の上で正直に伝える
⑤忘れる

いや〜〜〜~~〜〜〜〜


さてここで良い台詞2つ。
「結婚の良いところは自分の大切な人たちに向かって、最高の選択をしました!と宣言できること」
なるほど。運命の人を探すのではなくて、見つけた人を運命の人にするっていう決断主義だな。そんでもって個人と個人が良ければいいというより、もう少し社会的なものなんだね。

「専門分野はあるか?誰かが何か困ったとき、お前に相談しようとするか?」
グッサアアアアア


登場人物たちの会話が、聞いててすごく気持ち良く流れていくのはなんでだろう?と疑問に思ってたら、わかった。誰もツッコミしてなくて、みんなボケ続けるからだ。
「日常会話にツッコミはいらない。漫才やコントでツッコむのは進行上の役割として必要だから」と本で読んだのがドンピシャ。
ボケを重ねてノッてノッて。常識振りかざしたりマウンティングしたがる攻撃的な奴がいないからですわ。気軽に非日常を摂取できるからボケまくるのオススメ。
(書いてて気付いた、てにをはの『は』って助詞、君さてはツッコミ役だな?)



‥‥‥でもさ、平和ボケって言葉があるように、先進国っつーか、現代日本に蔓延してる空気とか常識とやらも、たいがい大ボケかましてるよね。みんながお祝いムードの、これ以上ないくらい幸せな空間である結婚式に、突然爆弾が落っこちてきて家族親戚仲間達が何人も死ぬ国があったりするんだぜ。
社会問題を論ずると、選挙に行こうデモに行こう、なんて聞くけど、もちろん大事なんだろう。でもそれと同時に、いやその前に、俺みたいな人間は、自分自身を取り戻すような行動に出る・考えに至らないと、真剣になれんよ。
他人を大事に想うどころか、自分のことすら大切に扱えてない人があまりにも多いように見える。ネット見てても、電車乗ってても、仕事現場でも。

『愛』って概念は明治維新後に外国から輸入された概念らしいよ。じゃあ明治以前ってどんな価値観で男女はくっついてたんかなって思っても、最近のエンタメみたところで、作品内の時代設定が江戸時代だろうと平安時代だろうと、現代の価値観バリバリ入ってそうやし、歴史についての書籍を読まないとなぁ。


あれ?なんの話だったっけ?(←毎回こうなることを最近心がけてます)
老人XY

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