朗らかなこっぺ

シネマ歌舞伎 野田版 鼠小僧の朗らかなこっぺのレビュー・感想・評価

4.0
 4分の3はお腹抱えてゲラゲラ笑って、
 4分の1はぼろぼろ泣いた。
 やっぱり勘三郎さんのエネルギーはすごい。生命力そのもの。
 勘三郎さんの芸は勘九郎さんに受け継がれているものと思っていたけれど、七之助さんのおしなを見て、なんてひょうきんで芸達者なの、お父様の血だわ、と感動してしまった。
 当時はまだ子役として本名でご出演されている鶴松さんも素晴らしく、彼のまっすぐな姿が、いつもと違った選択をしてしまう主人公の大きな理由の柱として存在していて、なるほどこの子は役者として育てたくなるな、と納得。
 20年も前の作品だけれど、色々な視点から何度でも楽しめるし、最期の台詞は本当に胸に突き刺さる。